関西低次元トポロジー若手セミナー (KLDTFS)
Last Updated:2020/3/13

 


関西低次元トポロジー若手セミナー(KLDTFS)について:
(関西の低次元トポロジーの)若手研究者,大学院生,研究生,PDを中心とした自主勉強会です.
基本的にどなたでも参加自由ですが,資料準備などのため,事前に世話人までご連絡を頂けると助かります. もちろん当日参加も歓迎いたします.
その他の問い合わせ等がございましたら,下記のemailへご連絡ください.
 


2018年度: 

第1回
日時:2018年8月31日(金) 13:00--17:00
於:大阪市立大学 理学部 F415 中講究室
講演者:阿部翠空星 氏(大阪市立大学数学研究所)
タイトル:量子群からつくられる結び目の不変量
アブストラクト:
量子群から絡み目の不変量が構成される様子を考察する。まず、都合の良い代数であるリボンホップ代数Aから絡み目の普遍A不変量を定義する。次に、リボンホップ代数は半単純リー環\gの量子化とその表現から1つ決まることを述べる。簡単のため、具体例としてsl_2で計算例を述べる(リー環sl_2の量子化とその既約表現については予習していただくことにする)。最後に、カウフマンブラケットから定まる不変量とリー環sl_2の量子化とその2次既約表現から定まる量子不変量は等しいことを述べる。本講演はリー環の量子化とその表現からつくられる絡み目の不変量を勉強したい人向けにおこなう。また、初心者から上級者向けの参考書を紹介する。

講演の予習プリントは下のリンク先をご参照下さい.(容量制限の関係で6つのファイルに分割しています.)
その1その2その3その4その5その6

2016年度: 

第2回
日時:2016年11月19日(土) 13:00--17:00
於:大阪市立大学 理学部 F415 中講究室
講演者:野坂 武史 氏(九州大学 数理学研究院)
タイトル:カンドルと絡み目の緯線;ミルナー不変量への応用
アブストラクト:
ミルナー不変量は歴史は長く,幾らかの結果や解釈がある. しかし,緯線やマグナス展開に本質的な難点があり,具体的な計算は少なかった. そこで本講演では,カンドルの応用として,ミルナー不変量の図的計算法を紹介したい. まず前半では,カンドルがどう緯線に役立つかを説明する. そこでカンドルや彩色の基本的事実を述べ,非アーベル版のカンドルコサイクル不変量とその性質を復習する. 一般論として「カンドルが絡み目の緯線を群表示なしに図的計算法を与える」事を概観し,その適用例を紹介する. 後半では,ミルナー不変量と冪単的マグナス展開を復習した後,前半の内容を自由群のべき零商に適用する. それにより当不変量の図式計算法が得られる. 高次のミルナー不変量についても,カンドルから自然に精密化し定義される事もみる. その計算法や精密化を説明し,いくつか例示もする.

第1回
日時:2016年8月26日(金) 13:00--17:00
於:大阪市立大学 理学部 F415 中講究室
講演者:和田 康載 氏(早稲田大学教育学研究科)
タイトル:ミルナー不変量とクラスパー理論について
アブストラクト:
J. Milnorによって,絡み目の不変量の族が定義された. これらは絡み数の一般化と見なすことができ,絡み目のリンク・ホモトピー分類を考える上で重要な不変量である. また,K. Habiroによって定義されたクラスパーは,絡み目の局所変形を記述する曲面であり次数が定義される. 次数$k$のクラスパーは$C_{k}$クラスパーと呼ばれ,$C_{k}$クラスパーが表す局所変形は交差交換の一般化と見なすことができる. さらに,それらはミルナー不変量と密接に関係することが知られている.
本講演の前半では,ミルナー不変量の定義や性質を紹介し,その不変性の証明を解説する. 後半では,クラスパー理論の解説を行い,ミルナー不変量との関係について述べる. 時間が許せば,クラスパー理論を用いて得られたミルナーのリンク・ホモトピー不変量に関する講演者の結果を紹介する.

当日の講演者による講義ノートは下のリンク先をご参照下さい. (容量制限の関係で7つのファイルに分割しています. )
その1, その2, その3, その4, その5, その6, その7.


これまでの記録:
2009--2015年度に行われたセミナー
2002--2006年度に行われたセミナー


世話人:
安部哲哉 (立命館大学)
張娟姫(奈良女子大学)
滝岡英雄 (京都大学)
鄭仁大(近畿大学)

後援:
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